足首のねんざ、骨が剥がれていることが多いです。ねんざだと思っても軽く見ないでください!

スケートボードで足をひねってしまった15才の男の子が来院されました。

ご本人はねんざだと思っていたようですが、骨折していました。。。

 

足首を見ると、外くるぶしの周囲がだいぶ腫れていました。

触診すると、前距腓靭帯と腓骨(外くるぶしの骨)を痛がっていました。

 

これは骨折がありそうだなと、エコーを撮ってみるとやはり骨折しています。(矢印の部分)

それと、前距腓靭帯自体も損傷があり、部分断裂の状態でした。

 

すぐに提携病院でレントゲン検査をしていただいた写真がこちらです。

 

通常の撮影方法(左側)では、剥がれた骨が全く見えません。

そのせいで見落とされることが多く、ちゃんと固定されずに骨のかけらがくっつかないまま残ってしまう患者さんが結構いらっしゃいます・・・。

これを見落とさずに撮影する方法が右側の写真です。この方向から撮るとちゃんと欠片が見えます。

左側の写真だけで判断するくらいなら、触診やエコーの方が見落とさないですね!

 

さてこの患者様はその後、当院にて整復とギプス固定をしました。

ギプス固定は3週間、シーネ(あて木)固定を1週間、リハビリ期間含め8週間で完治しました。

4週後のエコーでは、割れた骨が動かなくなっています。

 

※患者様のご厚意により了承を得て掲載させて頂いております。

 

 

今回の患者さんは高校生でしたが、特に小学生以下のお子さんが足をひねってケガをした場合、

歩けていても、あまり腫れていなくても、骨折していることが多いです。

そしてそれは残念ながら見落とされることが割とあるんです。。。

 

レントゲン検査で骨折がわからないことがあるなんて、思いもよらないと思いますが、これは本当によくあることです。

上記のように普通に撮影される角度では見えないんです。

 

今回のような特別な角度でレントゲンを撮らないと見えないので、触診やエコーで丁寧に見ないと見落としてしまうんですね。

ねんざだと思ってちゃんと固定していない場合、骨がくっつかずに後遺症が残ることがあります。

もし、お子さんが足首をひねってしまったら、いち早く見せてくださいね。

 

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