お子さんの肘が抜けてしまったら。。。すぐに受診して下さい! その後再発を防ぐにはどうしたら良いの?
4才のお子さんが、手を引っ張ったあと痛がって手を動かさないとのことで来院されました。
泣いたりはしていませんが、だらんと手を下げて右手だけ全く動かしません。
肘の腫れはないようですが、お子さんの肘はぷっくりしていて、わずかな腫れは見つけにくいです。。。
典型的な肘内障(肘が抜けた状態)の症状でした。
確認するためにエコーで撮影しました。痛くない方と比較して撮影した画像です。
エコーの画像は患者さんにはわかりにくいかもしれませんが、矢印の部分が違いますね。
これは関節の中に滑膜(かつまく)が挟まっている状態と考えられています。
手を引っ張った時に、隙間があいて挟まってしまうんですね。
肘内障はレントゲンでは全く異常が見つけられないため、このようにエコーで検査するとわかりやすいです。
図解するとこんな感じです。
すぐに整復しました。操作は一瞬で、「1、2、3」というくらいの時間です。
ちょっと一瞬だけ痛いですが、すぐに終わります。
もちろん泣いてしまう子もいますが、ほとんどの子はすぐに泣き止む程度の痛みです。
泣かずに終わる子もいますが、やっぱりお子さんに泣かれてしまうと心が痛みますね・・・。
でもきっとそんなに痛いわけじゃなくて、どの子も怖くて泣いているのかなという印象です。
そんなに痛がらせずに整復するのもテクニックが必要で、触り方や持ち方を工夫しています。
さて、整復後もエコーで確認しました。整復前にあった滑膜の入り込みがなくなっていますね。
無事、ちゃんと手を動かすようになり、痛みも消えました!
肘内障は、お子さんによく起こるケガですが、注意しないといけないのは、大人が見ていない状況で起こった場合です。
大人が誰も見ていない状況で、お友達が手を引っ張ったとか、寝返りの際に手が体の下に入ってねじられて起こる場合もあります。
手を引っ張られて発生したことが間違いなければ、ほぼ100%肘内障ですが、
そうでない場合は、骨折の可能性も考えなければいけません。
受傷の状況がはっきりわからないのに、他の医療機関で肘内障だと診断されて処置を受けた後、
まだ痛がるからと転院してこられる患者さんが、実は結構いらっしゃいます。
その場合はたいてい見つけにくい小さな骨折があります。怖いですよね。。。
肘内障については、たくさん話すことがあり長くなってしまうのですが、もう少しだけお付き合いください。
なかなか難しいのですが、肘内障を防ぐ方法があります。
小さなお子さんは、ちょろちょろ動き回るもので、手を引っ張ってしまうケースがどうしてもあります。
車が来ていたり、落っこちそうになったり、とっさに手を引いてしまいますよね。
その場合は仕方ないのですが、もし余裕があれば肘より上の腕を引っ張ってください。
そうすれば肘内障は起きませんし、肩が抜けることもないです。
また余談ですが、次は肘内障あるあるです。
お子さんは、肘が抜けていても「手が痛い!」と言います。
そして実際に手首を反対の手で押さえます。
これは手首を返す(きらきら星の動き)が痛いので、そうならないように抑えるからなんです。
それと、子供のうちは神経が発達していないので、肘の痛みと手首の痛みを区別できないという説があります。
同じ理由で、股関節の痛みを膝やももの痛みとして訴えることもあります。
お子さんが「手が痛い」というときは肘も見なければいけませんので、注意が必要です。
肘内障はお子さんによく起こるケガですが、注意が必要なケースもあります。
もしお子さんの肘が抜けてしまった場合は、すぐに専門家に診てもらってくださいね。
急なケガをしてしまったら川﨑接骨院へご連絡ください
万が一、あなたやあなたの周りのひとがケガをしてしまったらすぐにご連絡ください。
当院ではあなたが最速で治る方法をご提供いたします!
川﨑接骨院 【緊急連絡先】
24時間急患受付
080-9550-9615
LINEでのご相談は(LINE ID;ks-hone)からご連絡ください。