「突き指」その④ 第1関節の突き指には要注意。マレットフィンガーを手術せずに治すには?

突き指シリーズ第4弾です。

「突き指」にはいろんなケガがあって、骨折することもあるとお話ししました。

今回はそのうちの一つ、マレットフィンガーについてご説明します。

 

マレットフィンガーは第1関節のケガで、

腱が切れるタイプ(イラスト一番上)と

骨折を起こすタイプ(イラストの下2つ)の2つがあります。骨折タイプはさらに2つに分かれます。

堀尾重治:骨関節X線写真の撮りかたと見かた.第7版.2017.医学書院 より抜粋

 

 

第1関節を伸ばす腱の部分で切れてしまうか、その腱がくっついている部分が骨折するかの違いなのですが、治り方が異なります。

腱が切れたタイプは固定期間が長くなります。

骨と比べると腱組織は再生速度が遅いからです。

骨折したタイプは、ズレてしまった骨の位置を元に戻して(徒手整復と言います)から固定します。

 

このケガもわりと多くて、ボールで突き指をしたり、どこかに指先を衝いたときに良く起こります。

第1関節が曲がったまま伸ばせなくなるので、すぐ気が付いて来院される方が多いのですが、

テーピングなどで固定して様子を見てしまう方がたまにいます。

 

時間が経ってから処置を行っても綺麗に治らないので、

突き指をして第1関節が曲がったまま伸ばせないときは、少しでも早く受診してください。

 

では、実際に来院された患者様を例に注意点を何点か解説します。

こちらの患者さんは40代の女性で、床に指先をついてしまい負傷されました。

第1関節が曲がったまま伸ばせなくなってしまっています。

エコーで見てみると、骨折はなくて腱が切れたタイプのマレットフィンガーでした。

ですので、長めの固定期間になる旨をご説明し、3週間は常時固定しました。

その後は段階的に固定を変更しつつ、夜間のみ装具で日中はテーピングとしていきました。

 

その間に関節が動きにくくなってしまうのでリハビリを行い、

最終的にちゃんと真っすぐに伸ばせるように、最後まで曲げられるようになりました。

 

腱断裂のタイプはどうしても経過が長くなってしまいますが、丁寧に治療すればこのように奇麗に治ります。

 

 

次の患者さんは14歳の女の子で、「ドッヂボールで突き指」をして負傷されました。

エコーで見てみると、骨折タイプのマレットフィンガーでした。

矢印の部分が骨折している箇所です。

反対側のエコーと見比べていただくと、骨が欠けてしまっているのが分かると思います。

 

すぐに整復してエコーで見てみるとぴったり合っていました。

 

 

 

ここの骨折は指を曲げると離れてしまうので、整復した後は伸ばしたまま固定します。

整復して固定した状態のレントゲン写真がこちら。

どこが折れているかわからないくらい、綺麗な形に戻っていますね!

 

3週後のエコーではも、ズレずにぴったり治っていました。

 

マレットフィンガーは病院に行くと手術になるケースがあるのですが、当院では全例が手術なしで治っています。

ただ、ケガをしてから時間が経ってからですと、保存療法が難しいです。

マレットフィンガーはすぐに治療を開始できれば、手術をせずに奇麗に治せます。

「どうせ突き指でしょ」と楽観視せずに、なるべく早く専門家に見てもらうことをお勧めします。

 

放置しすぎてちゃんと治らなくなってしまっている患者さんが後を絶ちません。。。

特に昭和世代の球技経験者の方!

過去に突き指をたくさんしてきた方は、突き指で医療機関にかかる意識がないので要注意ですよ。。。

 

*当院のHPでご紹介しているが画像データなどは全て、患者様の同意をいただいたうえで掲載させていただいております。

 

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