足首のねんざって、靭帯が切れているんです。。。断裂した靭帯をきちんと治すには？
40才の女性が、足をひねってしまい来院されました。
外くるぶしのあたりがだいぶ腫れてますね。何とか歩けますがだいぶ痛そうです。。。
エコーで見てみると、前距腓靭帯（ぜんきょひじんたい）という靭帯が切れてしまっていました。
矢印の部分です。
ちょっとわかりにくいので、靭帯を引き伸ばしながら撮影してみたところ、
矢印の部分で靭帯が切れていて、関節の隙間が開いてしまう様子が分かりました。
やはり切れてしまっています。。。
え？ねんざって靭帯が切れてるの！？と思われるかもしれません。
そうなんです。ねんざとは関節を捻ってしまって起こるケガの総称で、少なからず靭帯の損傷を伴うことが多いです。
ちょっとしか傷んでいないものから完全に切れてしまったものまで、広い意味では捻挫なんですね。
今回の患者さんは前距腓靭帯の完全断裂でした。
前距腓靭帯の断裂では、靭帯が伸びてしまわないように、元の距離を保って固定する必要があります。
テーピングや包帯固定ではこれができないので、ギプス固定をしました。
こんな感じのギプスです。
3週間固定をし、その後リハビリをして可動域や筋力を回復し、約1.5カ月で治癒となりました。
治癒時のエコーがこちらです。関節が開かなくなっていますね。
ねんざは骨折と比べて重症ではないからと言って、ちゃんと固定しないで治療されると、どうしても靭帯が緩くなってしまいます。
それでも痛みは取れるので治ったと思ってしまうのですが、関節が不安定となり、将来的に後遺症が出てしまいます。
もし足首をねんざしてしまった場合は、ちゃんと靭帯を修復できる専門家に診てもらってくださいね。
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