「突き指」その⑤ 「突き指」をして脱臼! 脱臼した指を引っ張るのは危険ですよ?

突き指シリーズ第5弾です。

「突き指」にはいろんなケガがあって、骨折することもあるとお話ししました。

骨折以外にも脱臼が起こることもあり、それに骨折が合併することもあること、その状態で指を引っ張ると危ないことをご説明します。

 

もっとも多いのはPIP関節の背側脱臼(第2関節の脱臼です)で、ここは脱臼と骨折が合併することが良くあります。

堀尾重治:骨関節X線写真の撮りかたと見かた.第7版.2017.医学書院 より抜粋、一部改変

①のように折れた欠片が離れている場合もありますし、

②のように折れた欠片が離れずに脱臼することもあります。

 

スポーツの現場などで、「指の脱臼は引っ張れば治る!」と安易に言う人が割といるのですが、

もし②だった場合、せっかく離れずに残っていた欠片が、引っ張ることで離れてしまう危険があります。

 

確かに引っ張るだけで多くの場合は脱臼を戻せるのですが、

折れた欠片があるのかどうか、それが離れていないかどうかを現場で確認できない以上は、

むやみに引っ張るのは危険ですね。

我々専門家は、そういった危険を回避しながら脱臼の整復をしています。

 

さて、このケガもわりと多くて、ボールで突き指をしたり、

どこかに指先を衝いたときに良く起こります。

第2関節が変形してしまって動かせなくなりますので、そのまま放置する方はいないと思いますが、

時間が経ってしまうと腫れが強くなって、脱臼を戻すのに(我々も患者さんも)苦労しますので、

少しでも早く受診してください。

 

では、実際に来院された患者様を例に解説します。

こちらの患者さんは15才の男子で、バスケットボールで突き指をして負傷されました。

第2関節が変形してしまっています。

エコーで見える範囲では、骨折はなくて脱臼だけでした。

 

すぐに整復します。時間は5秒くらいです。

 

無事変形がなくなり、指も正常に動くことを確認しました。

整復後のエコーでも骨折の合併はありませんでした。

 

その後、提携病院にてレントゲン検査をお願いしました。

やはり骨折はありませんでしたね。

 

指の脱臼は、この第2関節以外にも起きます。

特に付け根の関節の脱臼は絶対に引っ張ってはいけません!

引っ張ったせいで戻らなくなり、手術的に脱臼を治さなければならなくなった例があります。

また、本文中に書いた通り、骨折を合併している場合は引っ張ることで悪化する可能性があります。

「引っ張れば治るよ!」と楽観視せずに、なるべく早く専門家に見てもらうことをお勧めします。

 

このケガに限らず、突き指を放置しすぎてちゃんと治らなくなってしまっている患者さんが後を絶ちません。。。

特に昭和世代の球技経験者の方!

過去に突き指をたくさんしてきた方は、突き指で医療機関にかかる意識がないので要注意ですよ。。。

 

*当院のHPでご紹介しているが画像データなどは全て、患者様の同意をいただいたうえで掲載させていただいております。

 

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