「突き指」その③ 突き指でよく起こる骨折のひとつ、中節骨基部骨折。整復しないと指が曲がらなくなることも。
突き指シリーズ第3弾です。
「突き指」にはいろんなケガがあって、骨折することもあるとお話ししました。
今回はそのうちの一つ、中節骨基部骨折(ちゅうせつこつきぶこっせつ)についてご説明します。
ここの骨折は非常に多くて、「ただの突き指でしょ」と言われて放置されるナンバーワンだと思います。
ボールで突き指をしたり、人や壁に指を衝いたときに良く起こります。
気を付けなければならないのは、折れ方の大きさと、他の組織が損傷していないかです。
関節の中まで割れている場合は、正確に整復されないと指の動きに制限が残ってしまいます。
そして靭帯損傷が合併している場合は、固定する角度に気を付けないと拘縮が起こりやすく、可動域制限を残すことがあり、要注意です。
では、実際に来院された患者様を例に注意点を何点か解説します。
こちらの患者さんは13歳の女の子で、「バスケットボールで突き指」をして負傷されました。
矢印の部分で骨が剥がれてしまっています。
ここには掌側板(しょうそくばん)という軟骨組織がくっついていて、
その組織の損傷とともに、突き指ではもっとも起こりやすいケガです。
次に指を伸ばしてレントゲンを撮った写真がこちらになります。
指を伸ばすと剥がれた骨が離れてしまっていますね。
「突き指をしたら引っ張れ」という方もいるのですが、
引っ張るとこのように折れた骨が離れてしまう恐れもあるので、大変危険です。
突き指をしたら絶対に引っ張ってはいけません。
こちらの患者さんは20歳の男性で、「サッカーボールで突き指」をして負傷されました。
矢印の部分が剥がれてしまっています。
ここの骨折は指を伸ばすと離れてしまうので、
下の写真のように整復して骨片を寄せた後は曲げたまま固定しないといけません。
ただ、ずっと曲げておくと今度は指の関節が固まりやすいので徐々に伸ばしていきます。
ここの調整が難しいので、「突き指くらい自分で治す」というのはリスキーですね。。。
こちらの患者さんは、転んだ時にドアに指を衝いて負傷されました。
前のお2人と違って手の甲側に曲がってしまっています。
このように折れることもしばしばあって、この場合は曲がった骨を元の形に戻してくっつけないといけません。
骨が曲がった角度の分だけ、指を曲げられる角度が少なくなる可能性があるからです。
整復後のレントゲン写真がこちら。だいぶ綺麗な形に戻って安心です!
さて、今回の患者さんのように、ご本人は「突き指だから軽傷」だと思っていても骨折しているケースが多くあります。
突き指と言ってもいろんなケースがありますので、「どうせ突き指でしょ」と楽観視せずに、
一度は専門家に見てもらうことをお勧めします。
放置しすぎてちゃんと治らなくなってしまっている患者さんが後を絶ちません。。。
特に昭和世代の球技経験者の方!
過去に突き指をたくさんしてきた方は、突き指で医療機関にかかる意識がないので要注意ですよ。。。
*当院のHPでご紹介しているが画像データなどは全て、患者様の同意をいただいたうえで掲載させていただいております。
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