踵(かかと)を骨折!!歩けない。。。高いところから落ちた時は要注意です。踵の骨折を治すには?

60代の男性が、階段から飛び降りて踵を痛めて来院されました。

左足は全く体重をかけることができません。

拝見すると、踵が腫れていて、足の裏まで内出血がみられました。典型的な踵骨骨折の症状です。

 

エコーでみてみると、やはり踵骨が折れていました。

骨折していることはエコーでわかるのですが、踵の骨の上の部分、

足首につながる関節が割れているのかどうかが分かりません。

 

 

 

なので患者様を提携病院にお連れして、レントゲン検査をしていただきました。

幸い、関節部分は割れてはいるものの、大きくズレていませんでした。

分かりにくいですが、下図右のように折れています。

 

踵の骨はバラバラに折れることが多いのですが、幸いにもひどい折れ方ではありませんでした。

ひどい折れ方ではないのですが、それでも少しずれているので整復してギプスを巻きました。

ズレたままだと痛みが長引きますし、骨がくっつくのが遅くなりますので、

当院では、少ないズレでも基本的に直してから固定します。

整復固定後も、確認のためにレントゲン検査を依頼しました。

ギプスがあるので見にくいですが、整復前より良い位置にあります。

 

 

 

踵の骨折は、荷重(体重をかけること)を制限すると関節拘縮や浮腫、筋萎縮が起きる一方、

早期に荷重しすぎると、骨がズレたり、痛みが強くなったり、炎症性浮腫を起こしたりと、加減が難しいのです。

当院では、ギプスを工夫することで荷重による問題をなるべく回避しながら、

出来るだけ早期に回復できるような治療を行っています。

この患者様は2週間のギプス固定の後、さらに2週間シーネ固定、

その後はサポーターを付けていただき、約2.5カ月という早期の治癒となりました。

こちらが治癒後のレントゲンです。奇麗に治りました!

 

いつから、どのくらい荷重するのかを見極めるのが、踵骨骨折では大事になります。

踵の骨折は様々な折れ方があって、注意が必要なケースもあります。

もし高いところから落ちてしまって踵を痛めてしまった場合は、すぐに専門家に診てもらってくださいね。

 

 

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